吉村秀雄商店さんとの出会い
吉村秀雄商店さんとの出会いは日本酒の古酒から始まりました。今ではほとんど見ることのない土蔵造りの蔵、早くから古酒を商品化し古酒の貯蔵体制も万全なすばらしい蔵元です。先日は40年物の大吟醸古酒を譲っていただきました。(完売) これが40年物かと思わせる綺麗な古酒です。いままでこのような綺麗な完全古酒は見たことがありません。思わず「濾過しましたか?」と聞いてしまうほどの出来栄えです。
特別に譲っていただいたものすごい古酒について
半年ほど前、蔵元さんより電話がかかってきました。「古酒のサンプルを送りましたので、試飲してみてください。」届いた古酒全てに年号とスペックが書いてある丁寧なものでした。なんと全国金賞受賞大吟醸の古酒です。平成5年 平成3年もう一本は何も書いていない・・?それぞれ15年はゆうに熟成されているはず金賞酒は冷蔵熟成で一切のヒネ香(変質)が無い。コテコテの濃い口古酒ファンの方には物足りないくらいの綺麗さです。すばらしい熟成です。
暗黒の一升瓶に手を出した。
浜田屋オヤジは先ほどから気になっていたラベルの無い一升瓶に手を出した。グラスに注いでみる、茶色の酒が流れてきた。・・・これだよね・・・この色だよ・・・色は申し分ない・・でもヒネ(変質)が心配・・この酒はどうだろう(少し不安)。酒から立ち上る香りは「りっぱだ」 少し含むと 口の中にカラメルのような甘みが漂った、軽めの紹興酒のようなワビサビも感じる。・・ずっしりとした質感は19度というまったく加水していない原酒だからだろう。この酒は間違いなく掘り出し物である。光をまったく遮断した蔵の奥深く15年も間誰にも会わず眠り続けていた偉人を私が起こしてしまったと思った。
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