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紹興酒の歴史を説明しているページです。



紹興酒の歴史・酒屋が語る★酒の浜田屋★


紹興酒の歴史

さて、紹興酒について少し説明しますね。 
紹興酒は、米と米麹から作られる醸造酒の一種です。
こういうと、日本酒の同類と思われるかもしれませんが、原材料は同じでも紹興酒の作り方はずいぶん違う
のです。
 まず、材料の米がもち米であること それから、日本酒の場合は、米は洗って吸水させたら蒸して麹と合
わせますが、紹興酒の場合、米を洗ったあと10日ほども水につけたままです。 すると、乳酸菌がここに繁
殖して他の菌が入り込めない状態になります。そのあと、蒸し煮にして麹と合わせ、水を加えて発酵させる
のです。 麹も、日本のぱらぱらの状態の米麹とは違い、麦のカタマリに菌を付着させた『餅麹』を使いま
す。菌そのものも麹菌ではないそうです。 紹興酒は銘柄酒で2500年近い歴史があり、『紹興酒』を名乗る
ための条件があります。
1.紹興で作られる 
2.鑒湖(かんこ)の水で仕込まれる 
3.3年以上熟成させる
以上を満たしたものだけが本当の『紹興酒』であるというわけです。
紹興酒がなぜ台湾にあったのだろう
日本人がはじめて紹興酒というお酒を知ったのは台湾ででした。というのも日本人が初めて海外旅行を楽し
み始めたときの行き先は、ハワイやヨーロッパなど未だ夢の夢の時代で、自分のお金で行くことが出来るの
は台湾くらいしかなかったからです。そのときに初めて飲んだ紹興酒の味が忘れられない、と現在に至る紳
士も多いと思います。
 今でも紹興酒を当然台湾のお酒だと思っている人が多いのですが本当は違います。
 また、当時の台湾では日本人客が酒を注文すると『紹興酒は花彫(はなぼり)にしますか?陳念(ちんね
ん)にしますか?』と聞いてくるのが普通で、これに対して適当に返事をしていた方も多いと思いますが、
これも実はおかしなことなのです。以下に理由を挙げると・・・

1)紹興酒(シャオ シン チュウ)は中国で白酒(パイチュウ)と双璧をなす黄酒(ホヮンチュウ)の一種で
す。中国の酒の大半を占める白酒は蒸溜酒で米が取れない北方で作られ、高粱、粟、麦、玉蜀黍、などを原
料とした酒です。代表的なものとして茅台酒(マオタイチュウ・貴州省)や汾酒(フェンチュウ・山西省)
などがあり、アルコール度数も25〜55度と強い酒がほとんどです。これに対して黄酒は南方の産物である粳
米、もち米、黍などを原料とし、何千年も歴史がある醸造酒です。度数も18度前後とソフトな酒ですが、そ
の中でも浙江省の紹興地方で作られている酒だけが特別に紹興酒と名乗ることが出来ます。広大な中国です
から当然他にも多くの地方で同じような黄酒の銘酒が福建省、広東省、江蘇省などでつくられています。こ
れらの中には名の通った銘酒も数多く存在しますがそれぞれ地方ごとに名前が付けられており、紹興酒とい
う名称は付けることが出来ません。ですからもし前出の紹興酒が台湾でつくられていたのであればその酒を
紹興酒とは呼べません(もっとも現在では永○源も日本国内でつくっている紹興酒を世の中に出しています
が・・・)。

2)蒋介石総統健在字の台湾では中共と関係がある人間、と見なされただけで即刻銃殺された時代なので、
中国から本物の紹興酒が輸入されているはずもなく台湾には偽物しかなかったはずです(もっともしばらく
すると本物の紹興酒が台湾産の2倍ぐらいの値段で出回り始めましたから、中国人の商魂には驚きまし
た)。

3)『花彫にしますか?陳年にしますか?』というのも本当は変な話なのです。花彫とは紹興酒を寝かせて
おくカメの模様を指す言葉で、カメで寝かせた紹興酒そのものを指します。それに対し陳年は陳○年と書い
て○年物という意味です。つまり先の質問は直訳すると『カメで寝かせた紹興酒にしますか?それとも年代
物の紹興酒にしますか?』となります。国府軍が雪崩れ込んで来るまでの台湾にあった酒は台湾産のビール
と日本酒が主流でしたから、年代物の醸造酒など想像もつかなかったのでしょう。給仕の女の子も意味がわ
からず使っていたのでしょうが、それに対してまともに返事をしていた我々も変な奴、ということになりま
す。

 なぜこんなことが起きたのか定かではありません。大陸から中共軍に追われて台湾に逃げ込んだ国府軍の
中に浙江省出身の兵隊が大勢いて、彼らがもう絶対に帰れない故郷を偲び故郷のつくり方で酒を造り、その
名を付けて望郷の念を晴らしたのではないか?どうでしょうか。

上記は、中国を愛する方の手記を参考資料として、使用させていただきました。
失礼なことに何方か忘れてしまったため、この場を借りまして御礼致します。

皆様が紹興酒について・・よくある間違いを書いてみました
@ 台湾の紹興酒・・・紹興酒は中国の紹興産のみ紹興酒と言います。
A 5年物5年置いたら10年物・・・最初の仕込みが違うので10年物にはなりません
B 開封しても大丈夫・・・開封すると酸化が進みます。早めに飲んでね! 夏で1週間、冬で3週間
C 紹興酒はイマイチ!・・・おいしいのを飲んだことが無いからです。・・本物は当店で

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当店は家族だけの福島県の小さな酒屋です。ネットショップを始
めてから、全国の沢山のお客様と知り合いになり、おかげさまで
毎日忙しくしております。ネットの中でも対面販売と同じように
心の接客ができるように心がけております。

店主 佐藤哲也





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